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2012年05月16日

Symtavision社、SymTA/Sが異なるASILレベルが混在する自動車エレクトロニクス・システムのISO 26262準拠設計をサポート

~SymTA/Sの開発手法は、ISO 26262の基本要件を満たし、本質的に相反する安全性vs効率の対立問題を解消~

 

独ブラウンシュヴァイク、2012年4月20日発表 – 組込みリアルタイム・システムのタイミング設計・タイミング検証で世界をリードするSymtavision社は、SymTA/Sが異なるASILレベルが混在する自動車エレクトロニクス・システムのISO 26262準拠設計をサポートすることを発表しました。SymTA/Sの手法は、特にASILレベルの異なるソフトウェア同士で「干渉しないこと」を実現しなければならない場合に、本質的に相反する安全性vs効率間の対立を解消します。このSymTA/Sの手法は、タイミング解析でECU(電子制御ユニット)ソフトウェア・スケジュールを最適化し検証することにより、障害とエラーのないシナリオを信頼度に基づいて網羅するというISO 26262の基本要件を、他に例を見ない方法で満たします。この実現に重要なことは、単に対象システム運用中にタイミング障害が発生した場合に対応するということではなく、SymTA/Sのタイミング解析を用いて、ウォッチドッグ・タイムアウトやタイミング保護・計画余裕度などのOSサービスの設定を適切に設定できるということです。

 

Symtavision社 CEOであるMarek Jersak(マレック・ジェルサック)のコメント:
「ISO 26262準拠設計は極めてホットなトピックです。自動車エレクトロニクス・システム分野で異なるASILレベルが混在するECUが登場したことで、効率と安全性をトレードオフさせる従来のECUスケジュールの設計パターンは適切でなくなりました。異なるASILレベルが混在する自動車エレクトロニクス・システムのISO 26262準拠設計にSymTA/Sを適用することによって、安全かつ認証可能であるだけでなく、高効率のECUスケジュールを作成、解析、最適化、検証できるようになります」

 

安全かつ効率的でISO 26262に準拠したECUスケジュールを構築するために、SymTA/Sの手法は広範囲に及ぶSymTA/Sタイミング解析に基づく手続きのガイドラインを加味して実証されたRMS(Rate Monotonic Scheduling: タスク周期に準じて単調に優先度を割付ける手法)と、最近提案されたCAPA(Criticality As Priority Assignment: ASILレベルによって優先度を割付ける手法)を、手順ガイドラインに従って組合せます。現在、自動車業界で広く使われているRMSは、AUTOSARやOSEK向けにコンパクトでリソース効率の高いプリエンプティブ(割込みが優先度先取り)・タイミング・スケジュールを作成できますが、優先度が安全性要求やASILレベルに関係なくサイクル時間の短いタスクに与えられるため、異なるASILレベルが混在する場合には対処できません。一方CAPAはISO 26262で要求されるタスク同士の「干渉をなくすこと」を保証できますが、リソース効率が大きく減少することによって発生するコストに対処しなければなりません。 SymTA/Sから得たタイミング解析データを用いることにより、このISO 26262準拠設計手法は、RMSとCAPAそれぞれがもつスケジュール・デザインパターンの主要な概念である優先度をどのようにして選び、ウォッチドッグやタイミング保護を、いつどのように使用し、いつソフトウェア・アーキテクチャを、サイクル時間とランナブルのタスクへのマッピングに対して適応させればよいか、ということにつき、ガイドラインを示しながらカバーしています。さらに、SymTA/Sは様々な種類のエラーフリー・シナリオや故障シナリオを確実に網羅しているので、ソフトウェアと安全性アーキテクチャが望ましい状態であるという証拠を提供できます。

 

Symtavision社 CEOであるマレック・ジェルサックはこう結びます。
「SymTA/SはISO 26262に準拠した異なるASILレベルが混在する自動車エレクトロニクス・システムですでに実証済みですが、ECUソフトウェアを統合するための設計段階において、ソフトウェア・アーキテクトにとって貴重な支援ツールとなります。効率と認証可能性を保証するために必要な手段を選択し、最小限度のハードウェア・コストで安全性を確立できる能力が、ISO 26262に準拠するECUスケジュール設計には不可欠です」

 

■ Symtavision GmbH(Symtavision)について

Symtavision社は、2008年に設立され、世界で最先端のリアルタイム・システム設計・検証ソリューションを提供しています。また、組込みコントローラやネットワーク、分散型リアルタイム・システム向けに最も高速で効率的なタイミング解析ソリューションも提供しています。Symtavisionの顧客は、システムのパフォーマンスを設計の早期段階で予測、最適化し、タイミングがいつでも正当であることを検証することにより、費用対効果および、信頼性が高く、しかも安全な組込みリアルタイム・システムを構築しています。Symtavisionは、アウディ、BMW、ボッシュ、クライスラー、コンチネンタル、ダイムラー、EADS、エンブラエル、フィアット、ゼネラルモーターズ、インフィニオン、タレス、VW、その他主要な自動車関連企業、航空宇宙、オートメーション、鉄道などの産業、有名大学を顧客としています。 本社は独国ブラウンシュヴァイクに構えており、日本では、Symtavisionの代理店である株式会社アドバンスド・データ・コントロールズがサービスを提供しています。Symtavisionに関する詳しい情報は、Webサイト  http://www.symtavision.com/ をご覧ください。

 

■ 株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ(ADaC)について

アドバンスド・データ・コントロールズは、1982年に設立され、「最適なソフトウェア開発環境」 を常に追求し、時代を先取りしたベスト・ソリューションをトータルに提供するリーディングカンパニーです。ワールドワイドなアライアンス体制を強みに、Symtavision社の代理店として、タイミング検証・最適化ツールを日本の顧客ニーズに対応した形式で提供しています。またGreen Hills Software社の技術パートナーとして、ローエンドからハイエンド製品まで対応した組込みシステム開発ソリューションも提供しています。ADaCに関する詳しい情報は、Webサイト http://www.adac.co.jp/ をご覧ください。

 

【本件に関するお問合せ】

株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ  営業本部 企画部TEL:03-3251-3170 / FAX:03-3251-3167
E-mail:planning@adac.co.jp

*Symtavisionは、独国におけるSymtavision GmbH の登録商標です。その他の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

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