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2013年03月19日
米サンタバーバラ、2013年3月11日発表 – 最大手の独立系組込み、およびモバイル仮想化ソリューションのプロバイダであるGreen Hills Software社(以下、GHS)は、INTEGRITY® Multivisor for Trusted Mobile Devices(以下、Multivisor for Mobile)を新たにメジャー・リリースすることを発表しました。これによって初めて、企業、および行政機関のモバイルデバイスユーザー、さらにシステム管理者は、個人用とビジネス用の両目的で、セキュリティとプライバシーを完全に確保しながら、市販の携帯電話、およびタブレットを活用できるようになります。2003年の出荷以来、INTEGRITY Multivisor(以下、Multivisor)は、セキュリティが保証されたセパレーション・カーネル (separation kernel: 計算資源を共有していても、機能間干渉が起きないようにしたカーネル) 技術に基づいて構築された唯一の仮想化ソリューションであり、ペルソナ間に対して高度に保証された隔離 (isolation) を提供するとともに、高度なセキュリティ制約下にあるタスクに対して、オープン標準に準拠したネイティブな実行環境を提供します。
VDCリサーチグループ社 M2M & Embedded Technology vice presidentであるChris Rommel(クリス・ロンメル)氏のコメント:
「Green Hills Software社は、30年以上にわたって、モバイル市場に対して、ミッションクリティカルな電子機器に向けた認証を受けた信用性の高いソフトウェアソリューションの実装において、実績を築いてきました。ここで発表するMultivisorの最新リリースによって、同社は、モバイル仮想化、およびセキュアなデュアル・ペルソナ技術の最先端に立つことになります」
Multivisor for Mobile Version 4の主な機能は以下のとおりです。
● Multivisorのセキュリティ
セパレーション・カーネルにより実現される隔離に加えて、Multivisorにビルトインされたセキュリティコンポーネントは、暗号キーの盗難、キーロギング、スクリーンスクレイピングのような、よく知られている攻撃を無効にします。それにも拘わらず、セキュリティ機能は、仮想化されたAndroidゲストOSの知識がなくても実行可能であり、ユーザー経験にも影響を与えません。
● ARM VE
歴史的に見て、モバイルデバイスでは、容認できる仮想化パフォーマンスを達成するため、ゲストカーネルにおける重い準仮想化 (paravirtualization) が必要とされてきました。このような手直しは、OEM開発プロセスに対する介入を必要とするだけでなく、市場投入までの時間を遅滞させ、保守性に乏しく、エラーが発生しやすいソリューションをもたらしていました。ARM Architecture Virtualization Extension(以下、ARM VE)は、仮想化アクセラレーション、およびハイパーバイザー・マネジメントにおいて、世界レベルにある実装のひとつです。ARM VEに対するMultivisorのサポートは、2013 International CES (Consumer Electronics Show) の商用デバイス部門で初めて展示され、2005年のIntel、および2008年のPower Architectureに適用された仮想化ハードウェアに関するGHSの包括的な経験に基づいています。
● 市場投入までの時間
業界の有識者は、MultivisorのようなType 1ハイパーバイザーが、Type 2ハイパーバイザー、およびOS仮想化 / コンテナに比べて、はるかに高いレベルのロバスト性と、セキュリティを達成するために必要なソフトウェア基礎体系を備えていることを認めていました。しかしながら、Type 1ハイパーバイザーはベア・メタル (bare metal: 物理的構成に直接触れること) で実行するため、移植 (port) しなければなりません。Multivisor for Mobileは、組込みシステム向けのリアルタイムカーネルとして、既に様々なプロセッサーに急速、かつ継続的に幅広く移植されているINTEGRITYセパレーション・カーネルを利用しているので、これまでType 1手法につきものであった、開発時間とコストとのトレードオフを考慮せずに済みます。その上、Multivisor for Mobile v4は、デバイスメーカーによる特別な支援がなくても、モバイル、および自動車向け周辺機器の全組合せを安全に共有できるI/Oマネジメント・インフラストラクチャを採用しています。Multivisorは、サポートしているチップセット、およびAndroidのリリースを用いて、数週間で新しいモバイルデバイスに移植することが可能です。
Green Hills Software社 CTOであるDavid Kleidermacher(デヴィッド・クライダーマッハー)のコメント:
「クラウドで既に明らかにされているように、ハイパーバイザーは、高性能な消費者向け電子機器用ソフトウェア基盤として、急速にオペレーティングシステムに取って代わりつつあります。Multivisorは、モバイルにとって理想的なハイパーバイザーであり、モバイルOSだけでは簡単に実現することができない、理想のセキュリティ、デュアルモード(個人 / ビジネス利用)、総所有コストの削減を実現します」
● INTEGRITY Multivisorについて
Multivisorは、INTEGRITY Secure Virtualization(ISV)ソリューション・ファミリーの中のひとつです。Multivisorは、認証されたINTEGRITYリアルタイムマイクロカーネル技術に、1つ以上の「ゲスト」オペレーティングシステムを実行する機能を結合したものから構成されます。Multivisorは、セキュリティ機能性、および高速ブート・リアルタイムアプリケーションのようなクリティカルアプリケーション向けに、ネイティブでオープン標準をベースにした環境を提供します。Multivisorは、ARMで強化したデバイスに対して、準仮想化、およびハードウェアによるハイパーバイザー・アクセラレーションが有る場合、または無い場合における完全仮想化(full virtualization)を含む、いくつかの仮想化のための手法を提供します。デジタル世界が複雑に成長しているため、どのようなオペレーティングシステムであっても、それ単独では満足されません。ハイパーバイザーは、柔軟性、拡張性、移植性において、適正なレベルで抽象、すなわち仮想マシンを提供し、以前は処理しにくかった計算問題に対して、洗練され、かつ実用的なソリューションを可能にします。
■ Green Hills Software, Inc.(GHS)について
Green Hills Software社は1982年に設立され、独立系として最大の組込みソフトウェア・ソリューション・プロバイダです。2008年、GHSのINTEGRITY-178B リアルタイムOSは史上初めて、また唯一 NIAP(米国国家情報保証パートナーシップ:NSAとNISTの共同事業)により ”EAL6+, High Robustness“ として認証されました。これは、これまでソフトウェア製品が達成した最高レベルのセキュリティです。GHSのオープン・アーキテクチャの統合開発ソリューションは、機器に緊密に組込まれ、セキュリティが絶対的に重要で高い信頼性をもち、工業界の認証を受けたソリューションを求める軍事・航空、医療、工業、自動車、ネットワーク、および家電分野のアプリケーションを対象としています。本社は米国カリフォルニア州サンタバーバラで、欧州本社を英国に構えており、日本を含むアジア地域では、GHSの技術パートナーである株式会社アドバンスド・データ・コントロールズがサービスを提供しています。GHSに関する詳しい情報は、Webサイト http://www.ghs.com/ をご覧ください。
■ 株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ(ADaC)について
アドバンスド・データ・コントロールズは、1982年に設立され、「最適なソフトウェア開発環境」 を常に追求し、時代を先取りしたベスト・ソリューションをトータルに提供するリーディングカンパニーです。ワールドワイドなアライアンス体制を強みに、Green Hills Software社の技術パートナーとして、ローエンドからハイエンド製品まで対応した組込みシステム開発ソリューションを日本の顧客ニーズに対応した形式で提供しています。また、CAN/FlexRayの設計・解析ツールやコンフォーマンス認証などの車載ネットワークソリューションにも力を入れています。ADaCに関する詳しい情報は、Webサイトhttp://www.adac.co.jp/ をご覧ください。
【本件に関するお問合せ】
株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ 営業本部 企画部TEL:03-3251-3170 / FAX:03-3251-3167
E-mail:planning@adac.co.jp
*Green Hills Software, およびINTEGRITY、Multivisorは、米国、およびその他の国におけるGreen Hills Software,Inc. の商標または登録商標です。その他の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。