ハードウェア・デバッグプローブ
Green Hills Software社（GHS）のGreen Hills Probeは、GHSが製造したJTAG、およびトレースデバッグプローブの中でも、最速かつ最も多機能なものです。容量4GB、40ギガビット/秒の総帯域幅の高速トレースメモリを内蔵。実行制御だけでなく、トレース機能を持つプロセッサとTimeMachineツールスイートとの組合せにより、組込みソフトウェア開発者はバグをより迅速に発見し、修正・最適化・テストが可能です。
最新バージョンであるGreen Hills Probe V4は、ハイゼンバグの発見を目指したツールです。ハイゼンバグとは、デバッグ中に消えてしまう、または再現できないバグを指します。このように姿を消すバグは、ソフトウェアや製品の完成を際限なく遅らせる原因となります。業界標準のプロトコルで高速トレースキャプチャできるだけでなく、深いキャプチャバッファを装備するGreen Hills Probeは、主要プロセッサ向けの開発において、ハイゼンバグを見つけ出すのにもっとも効果的な武器となるトレースキャプチャ機能を提供します。
Green Hills Probeの主な機能は次のとおりです。
Green Hills Probeは、数千種類のプロセッサで、トレースポートを広範囲にサポートします。
統合開発環境MULTIとの連携で、GHSのリアルタイムOS INTEGRITY、およびµ-velosityに対するRTOSを意識したデバッグ機能を提供します。VxWorks、ThreadX、など他社の一般的なRTOS対応のデバッグも可能です。
容量4GB、総帯域幅40Gbit/秒の高速トレースメモリを搭載するGreen Hills Probeならダウンロードの待ち時間を最小にして開発期間を短縮できます。サポートするJTAGクロックは2.5kHzから120MHzで、データペイロード使用率はほぼ100%、ターゲットプロセッサへのダウンロード速度を最速化します。
Green Hills Probe V4は、Green Hills Probe V3とハードウェア・デバッグプローブ SuperTrace Probeを両方とも置き換えるもので、ユーザ側での設定を簡素化します。単体でプロセッサ非依存のGreen Hills Probeは、JTAG＋パラレルトレースのポッドとして、あるいは、高速シリアルトレース（HSST）のポッドとして設定可能で、さらにターゲットプロセッサに合わせてプロセッサ・アダプタを追加します。
I/Oインタフェース電圧を1.65Vから5Vの範囲で選べます。接続のターゲットも色々と選べます。
Green Hills Probeは、ターゲットボードで一般的に使われる電源と通信インタフェースを実装しており、ボードの配線をすっきりできるだけでなく、これらのインタフェースへのデバッグ出力も可能です。
Green Hills Probeでは、1本のJTAGスキャンチェーンでマルチコアのデバッグとマルチコアのトレースが可能です。つまりもっとも複雑なデバッグにも応用できます。
トレースターゲットで指定がある場合、Green Hills Probeは、トレースデータをサイクル精度でキャプチャするので、開発者は各命令が何サイクル消費するか把握できます。そのため、キャッシュや他のメモリシステムの影響も解析できます。サイクル精度モードでは、メモリシステムの内部がわかるだけでなく、システム性能と最適化の効果を精確に測定できます。
可変のトレースクロック・インタフェースを持ち、トレースデータとクロック配線のタイミングスキューを自動調節できるので、トレース収集の信頼性を高めることができます。
Green Hills Probeで集めたトレースデータをフルに活用するために、TimeMachineスイートが統合開発環境MULTIの機能強化の役割を果たします。
Green Hills Probeは、TEトレースポッドを介したパラレルトレースおよびJTAGターゲット接続、または高速シリアルトレース（HSST）ポッドを介したシリアルトレースターゲットをサポートするように構成できます。
以下のような幅広いターゲットアダプタをサポートします。
