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2024年12月19日
ADaCは、国内最大級の技術専門展「オートモーティブワールド -クルマの先端技術展-」内、「SDV EXPO -車載ソフトウェア開発展-」に出展します。
SDV(Software Defined Vehicle)の開発では、膨大なデータをリアルタイムで処理する技術的な問題、また車両のハッキングなどサイバーセキュリティ上の問題等、様々な課題を解決することが不可欠です。
本展では、「SDVの実現に向けたリアルタイムOSとOTAソリューション」をテーマに、 Green Hills Software社のリアルタイムOSを中心としたソフトウェア開発環境 、Excelfore社のOTAソリューション、Gliwa社のタイミング解析技術など、先進技術を連携することで安全で信頼性の高い車載システムの開発ソリューションをご紹介します。
●安全で信頼性を備えた機能安全対応リアルタイムOS
リアルタイム「INTEGRITY」は、機能安全認証(ISO 26262 ASIL D)や情報セキュリティ評価基準コモンクライテリア(ISO/IEC 15408)EAL6+の認証取得の他、サイバーセキュリティ認証(ISO/SAE 21434)にも対応した世界一堅牢なリアルタイムOSで、外部からの侵入や攻撃があったとしても、システムの稼働に影響を及ぼすことなく安全にソフトウェアを実行することが可能です。
本展では、INTEGRITYによるセキュアで安全なADAS向けプラットフォームと、VERTechs社のヴァーチャル評価環境「AUTOCity」を連携させた、車線維持支援システム(LKAS:Lane Keep Assist System)のシミュレーション環境を用いて、アプリケーションが実行中にメモリ破壊が発生した場合でも、カーネルに影響を与えず、安全にリロードするデモを行います。自動運転やADASなど、高い安全性やサイバーセキュリティが必要なソフトウェア開発を行っている方はぜひご覧ください。
●超高速・超軽量な機能安全対応リアルタイムOS
リアルタイムOS「μ-velOSity」は、最小限のフットプリントとシンプルなAPIを備えた信頼性の高いリアルタイムOSで、CPUやメモリリソースの限られた製品への採用に適しています。また新機能として『Memory protection Unit』をサポートしており、メモリを複数の異なる領域に分割できるため、それら領域に割り当てられたタスクの安全で確実な分離が保証されます。
さらにISO 26262 ASIL D、IEC 61508 SIL 3、EN 50128 SIL 4などの機能安全認証や、サイバーセキュリティ認証ISO 21434にも対応可能で、ソフトウェア開発のコストと市場投入までの時間の両方を削減できます。
本展では、ARM CortexM4ボードを用いたMULTIによる開発環境デモを通して、μ-velOSity上で動作するアプリケーションをご覧いただけます。ゾーンコントローラやBMSなどに向けた製品開発で、OSを初めて搭載する場合や、AUTOSAR OSからの載せ替え、あるいは機能安全対応が必要とされるお客様はぜひご覧ください。
●機能安全対応の洗練された統合開発環境
統合開発環境「MULTI」は、ARM/ARM64、Power Architecture、RISC-V、TriCore、RH850などをはじめとして多数のターゲットプロセッサをサポートしており、新機能では、C++20言語、Armv8-M Security Extensions、Armv8-M スタックシーリング、Cortex-R52+を新たにサポートし、ADAS系の組込みシステムで必要とされる機械学習向けの性能向上や、セキュリティ機能の強化にも対応可能となりました。
本展では、RH850/U2Aをターゲットにした実行制御や、MULTIとMathWorks社の機能安全準拠のモデルベース開発ツール『MATLAB/Simulink』を連携したプロセッサインループ(PIL)シミュレーションをご紹介します。
プロセッサ、またはシミュレータ上で安全認証を受けた開発ツールを使用してテストと検証を行うことで、SDVに最適な迅速かつ効率的な開発が可能になります。また、静的ソースコード解析が統合されており、オプションを有効にするだけで、ビルドと同時にバッファオーバフロー、メモリリーク、ポインタの不正参照、リソースリークなどのようなコンパイルエラーとならないようなコーディングミスを未然にチェックすることもできます。
機能安全準拠のモデルベース開発環境を導入検討されている方、コーディングルールでサイバーセキュリティ対応を検討されている方におすすめです。
●SDV実現に向けたOTAソリューション
「eSync OTA」は、世界で数百万台の車両に導入された実績をもつ先進的なOTAソリューションです。車載サイバーセキュリティ規格UN-R155/156に準拠し、クラウド上のeSync Serverと車両内デバイス間は、ゼロトラストモデルの双方向データパイプラインを提供し、最高クラスのサイバーセキュリティを実現すると同時に、特許を持つ「適応型デルタ圧縮技術」がペイロードサイズを95%減らすことで運用コストを削減します。
拡張機能の「eDatx」は、車両からデータの収集と蓄積を行い、膨大なデータはクラウド上のwebポータルで一元管理され、管理者はリアルタイムで監視しながら最適な方法でデータを視覚化し、分析ができます。もう一つの拡張機能「Features on Demand」は、車両所有者にソフトウェアの追加やサブスクリプションといった有償サービスを提供します。
本展では、複数システムにおけるECUのOTAアップデートと、一元管理された車両情報データのリアルタイム監視をご紹介します。OTAシステムの導入を検討されている、または現在使用しているOTAシステムの拡張を検討している方は、ぜひご覧ください。
●次世代車載システム向タイミング解析ツール
次世代車載システムのタイミング解析ツール「T1」は、自動車向けに多数の導入実績を誇る、ECUを用いた動作タイミング解析ツールです。実機ソフトウェアのクリティカルなタイミング問題を迅速に発見することで、開発効率と信頼性向上を支援します。
複数の計測機器を整備することなく、PCベースのソフトウェアツールで、視覚化、解析、コンフィグレーションを行う事が可能です。またECUを動作させながら既存インターフェイス(CANなど)でのタイミング解析が可能で、ECUの改造や特別なハードウェアは不要となります。
本展では、Infineon AURIX TC275を搭載した自動車向けマルチコアソフトウェア開発用プラットフォームを使用し、T1が統合されたマルチコアRTOS「gliwOS」上のアプリケーションの動作中に、ターゲットボード(TC275)とCAN接続されたPC上のT1用専用ツールからのタイミング解析をご覧いただけます。ECUソフトウェアのクリティカルなタイミング問題を迅速かつ効率的に発見したいお客様におすすめです。
●車載LAN評価と車載半導体EMC評価
EVの拡大やSDV化が進む中、車載ネットワークは、自動車の性能、安全性、快適性を支える重要な技術基盤となっています。特に、自動運転やADASの普及に伴い、高速かつ大容量のデータ伝送が求められ、高速通信技術は、次世代車両の標準として注目されています。
本展では、堅牢なネットワーク設計が求められるSDV時代の設計、評価開発のソリューションとして、CAN、LIN、Ethernet、CXPI、光通信などの各種車載ネットワークの認証試験(コンフォーマンステスト)について、評価試験条件の提案、受託試験と評価、報告書提出までをワンストップサービスでご紹介します。