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2006年10月27日

Green Hills Software 社が、MULTI®統合開発環境の新版 Version5.0 を発表

ソフトウェア開発環境を大幅に機能強化

 

Green Hills Software, Inc.は、MULTI統合開発環境(IDE)の新版 Version 5.0を発表しました。

同社が3年の歳月をかけて開発したMULTI 5.0は、ソフトウェア開発環境として飛躍的な機能強化を果たし、開発製品のさらなる信頼性の向上や高い安全性、パフォーマンスの向上ならびに開発コストの大幅な削減に貢献するとともに、製品開発工程を合理化し、発見が非常に困難な障害解析も容易にかつ迅速に行うことができます。

TimeMachine™ への大幅なアップグレード MULTI 5.0リリースの最大の特長は、TimeMachineの大幅なアップグレードです。

TimeMachineのデータは、常にバックグラウンドで収集・処理されています。

特別なセットアップやコンフィグレーションは不要で、障害が発生した時点で直ちにそれまでの状態を再現し、障害の原因解析ができます。

新たに強化されたPathAnalyzerは、複雑なシステムの実行フローを簡単な操作でわかりやすく表示することができます。

これによりパフォーマンスのボトルネックとなっている箇所を素早く発見できます。

時間に伴う変数の変化をグラフ化します。

APIライブラリの追加により、キャッシュのヒット/ミス率や電力消費などをTimeMachineで解析できます。

MULTI 5.0には、TimeMachineに加え、生産性を向上させる革新的な新機能が搭載されています。

  1. 静的ソースコード解析ツールDoubleCheck™
    • Green Hills Software社が24年間培ってきたコンパイラテクノロジーをベースに開発したDoubleCheckは、ソフトウェアの安全性ならびに信頼性の低下を引き起こすプログラム上の問題を検出します。
    • DoubleCheckは、プロジェクトのソースコード全体を解析し、バッファオーバーフローやリソースのリーク、ポインタの無効参照、McCabeのような評価指標によって示される複雑度合いの高いコード、MISRA2004のような安全のためのコーディングルール違反などを検出します。
    • 他の静的解析ツールは品質保証部門で使用されることが多々あるなかで、DoubleCheckは、統合開発環境MULTIの機能の一部として組み込まれているため、全ての開発者がいつでも簡単に利用でき、膨大なソースコードに含まれる障害発生箇所を速やかに発見し、修正を行うことができます。
    • また、DoubleCheckが生成するレポートは、他のWebクライアントからも簡単に確認することができます。
    • 他の静的解析ツールの場合、別途製品導入コストが発生しますが、DoubleCheckMULTIの機能の一部として組み込まれていますので、統合開発環境の予算の中でツールの導入ができ、全体的なコスト削減に貢献します。
  2. 分散ビルドシステム
    • MULTI 5.0は、開発サイトのコンピュータリソースを有効に活用する分散ビルドシステムを実現します。
    • 分散ビルドシステムでは、しばしばアイドル中、あるいは使用されていないコンピュータを利用して、ネットワークを介しパラレルにビルドします。
    • これによりビルドに要する時間は30%~80%ほど短縮でき、その結果、開発者の『 Time to Market 』に貢献し、製品の市場投入までに要する期間をより短縮することができます。
  3. 高速シミュレータ
    • MULTI 5.0の新しいプロトタイピングツールは、ダイナミック・バイナリー・トランスレーションテクノロジーの採用により、従来のインストラクション・セット・シミュレータと比べて10~50倍の高速動作を実現します。
    • 開発者はシミュレーションテクノロジーの メリットを充分理解しているものの、日常的に使用する上で、実行速度の面での改善が強く望まれていました。新しくなったMULTIのシミュレータは多くのケースで実機を上回るほどの性能を実現します。
    • これにより開発チームは製品開発初期段階における実機が不足している状況や、試作機などの実機がまだない状況においても、申し分のない環境を手にいれることができます。
    • また、シミュレータはプラグインDLLアーキテクチャを採用し、カスタム周辺装置のシミュレーションを実現。これによ り完全なプロトタイピングプラットフォームの構築ができます。
  4. 新しいフラッシュ書き込み機能のフレームワークで、超高速アップデートならびに極めて小さなフットプリントを実現しました。
  5. コード生成部の改善によって、さらに小さなサイズで実行速度が向上しました。
  6. 新しいプロジェクトマネージャーにより、複雑なアプリケーションプログラムも容易に管理できます。
  7. CPUやボードレベルといったハードウェア情報の可視化機能を拡張しました。
  8. コミュータライセンス

 

最大の成功を収めた統合開発環境

長年にわたり1万人を超えるユーザを擁するMULTIは、組込み開発環境に最適な完成度が高く実績のあるテクノロジーです。

Boeing, Ford, Hewlett Packard, Lockheed Martin, Motorola, Toyota, Qualcommをはじめとする多数の企業が、MULTIを活用して製品開発を成功させています

 

製品発売時期

MULTI 5.0は、PowerPC®やARM®などの主要な32ビットおよび64ビットプロセッサ・アーキテクチャをサポートし、またWindowsやLinuxなどの主要なホスト環境で動作します。

MULTI 5.0は2006年第4四半期に発売を予定しています。

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