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2012年05月10日
米カリフォルニア州サンノゼ、2012年3月27日発表 – 最大手の独立系組込みソフトウェア・ソリューション・プロバイダであるGreen Hills Software社(以下、GHS)は、世界有数の列車技術を持つボンバルディア・トランスポーテーション社の列車制御管理システム向けに、CENELEC EN 50128認証プログラムを完了したことを発表しました。当プログラムには、ボンバルディア社の列車制御管理システム(TCMS)であるMITRACのCentral Computer Unit-Safe(CCU-S)用安全系ボード・サポート・パッケージ(BSP)の作成と認証が包含されました。
ボンバルディア・トランスポーテーション社TCMSの推進・制御方式部門長Igor Savicic(イゴール・サヴィチッチ)氏のコメント:
「GHSは非常に協力的で、プロジェクトのスケジュール遵守および、超過に対する回復を行い、変更要請の多いプログラムに柔軟に対応できる能力を証明してくれました。GHSがリスク共有と納期保証を約束したことは、製品とBSP開発チームの能力に対して、会社としての信頼を持っていた何よりの証です」
MITRAC TCMS はGHSの工業安全系プラットフォームを採用しました。このプラットフォームはIEC 61508 SIL 3とCENELEC EN 50128 の安全性認証を取得しているリアルタイム・オペレーティング・システム(RTOS)INTEGRITY®と、統合開発環境(IDE)MULTI®から構成されます。
GHSマーケティング担当副社長 Christopher Smith(クリストファー・スミス)のコメント:
「おもにドライバで構成される標準的なBSPとは違い、特殊化された安全系BSPのコードの大部分は安全性機能であることが指定されています。INTEGRITY RTOSは事前に認証済みで、しかも安全認証には社内に経験が多く蓄積されていますので、当社は絶対の自信を持ってこのプロジェクトに参加することができました。GHSは臨界安全性が重視されるアプリケーションのための高い信用性、および信頼性をもつソフトウェアの提供において高い評価を得ていましたので、このようなシステムの要求には慣れています」
ボンバルディア社は旅客輸送・貨物輸送鉄道システムを提供する世界最大の会社で、現在、10万台以上の車両を運行しています。同社は先頭に立って、最高レベルの安全性認証と、最高の人間工学とエネルギー効率を兼ね備える鉄道車両を追求しています。GHSとの共同開発で、ボンバルディア社は既存のシステムより柔軟で格上げも容易なTCMSを開発しています。所有しているすべての鉄道車両の長寿命化を考えれば、この能力は非常に価値があります。
●EN 50128規格
EN 50128はIEC 61508から派生した鉄道アプリケーション――通信、信号および処理システムに対する欧州規格です。システムの安全性モニタリングが増大するにつれて、認証作業もますます複雑になる可能性があります。その原因は、システム内の安全性に関係しない要素の故障が、システムのなかの臨界安全系要素を損傷しないように、個々の機能を別々のコンピュータ・ボードで処理しようとする方法にあります。伝統的な手法を採用した場合には、列車の1車両ごとに制御システムボードを最多で50枚も搭載しなければならないということになります。
GHSの安全性認証済みのINTEGRITY RTOSを採用すれば、安全性レベルが異なる複数のソフトウェアで構成されるアプリケーションを1個のプロセッサで並行に実行できます。INTEGRITYはセキュアなセパレーション・カーネルを採用しているので、あるアプリケーションで発生したエラーまたは、故障が他にマイナスの影響を与えないように、アプリケーションを確実に領域区分けすることが可能です。ボンバルディア社はINTEGRITYを採用したことで、TCMSの基板枚数を大幅に減らしながら同時に最高レベルの安全性認証規格を維持することができます。この変更によって、将来の格上げと保守が簡素化され、より良い空間利用性とより低いエネルギー消費性をもたらします。
■ Green Hills Software, Inc.(GHS)について
Green Hills Software社は1982年に設立され、独立系として最大の組込みソフトウェア・ソリューション・プロバイダです。2008年、GHSのINTEGRITY-178B リアルタイムOSは史上初めて、また唯一 NIAP(米国国家情報保証パートナーシップ:NSAとNISTの共同事業)により ”EAL6+, High Robustness“ として認証されました。これは、これまでソフトウェア製品が達成した最高レベルのセキュリティです。GHSのオープン・アーキテクチャの統合開発ソリューションは、機器に緊密に組込まれ、セキュリティが絶対的に重要で高い信頼性をもち、工業界の認証を受けたソリューションを求める軍事・航空、医療、工業、自動車、ネットワーク、および家電分野のアプリケーションを対象としています。 本社は米国カリフォルニア州サンタバーバラで、欧州本社を英国に構えており、日本を含むアジア地域では、GHSの技術パートナーである株式会社アドバンスド・データ・コントロールズがサービスを提供しています。GHSに関する詳しい情報は、Webサイト http://www.ghs.com/ をご覧ください。
■ 株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ(ADaC)について
アドバンスド・データ・コントロールズは、1982年に設立され、「最適なソフトウェア開発環境」 を常に追求し、時代を先取りしたベスト・ソリューションをトータルに提供するリーディングカンパニーです。ワールドワイドなアライアンス体制を強みに、Green Hills Software社の技術パートナーとして、ローエンドからハイエンド製品まで対応した組込みシステム開発ソリューションを日本の顧客ニーズに対応した形式で提供しています。また、CAN/FlexRayの設計・解析ツールやコンフォーマンス認証などの車載ネットワークソリューションにも力を入れています。ADaCに関する詳しい情報は、Webサイトhttp://www.adac.co.jp/ をご覧ください。
【本件に関するお問合せ】
株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ 営業本部 企画部TEL:03-3251-3170 / FAX:03-3251-3167
E-mail:planning@adac.co.jp
*Green Hills Software, およびINTEGRITY、MULTIは、米国およびその他の国におけるGreen Hills Software,Inc. の商標または登録商標です。その他の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。